平成１４年１1月の言葉

　　全体を
　　　　　　　　見渡す

中標津の開陽台に登り周りを見渡すと、
地球が丸く見える、と多くの若者（ライダ−）に感動を与えている。
地平線が確認できるのは、やはり広大な北海道。

「全体を見渡す」事は、チョッとしたら
人間に感動を与えることなのかもしれない。

今、あなたは、
「（自分自身の）全体を見渡す」事ができますか？
あなたの命の全体を

もし、この世に誕生した時に「命の砂時計」を与えられ、
その砂がすべて落ちた時が、死であるならば。
サラサラと落ちる砂を見て、
あなたは、「（命の）全体を見渡す」事が出来る。

先日、一人の女性（Aさん）がお寺に来ました。
初対面のAさんは、
「癌であること」、「生涯独身で子供がいないこと」を告げ、
「永代祠堂をして欲しい」と話されました。
自らの遺骸を収める所を決め、自ら永代祠堂冥加金を決め
お帰りになりました。

ちょうど１週間後、お寺の電話が鳴りました。
「Aさんが亡くなった」、との知らせでした。

私は大変驚くと同時に、深い畏敬の念を抱きました。
「見事な最後、素晴らしき往生・・・・」
改めて、死の厳粛さに接し、身の引き締まる中で、
西方浄土に送りしました。

「全体を見渡す」とは、
「今、自分自身の命がどこにあるか・・？・・。」、を
発見することだと思います。
そのためには、どうしても「全体を見渡す」事が必要となります。

さて、この辺で一服して（禁煙）
あなた自身の生命を見直してみませんか。。。？。。。



南無阿弥陀仏　　　　　浄土寺　　　わたべ徳史